Kaneda Mio


常温

寒暑の印象が、その日の断片を繋ぎ合わせてくれることがある。
凍える雪の夜だから出会ったこと。
何も起こらない日、なまぬるい風が動いていたこと。
作品にはそれぞれ温度が設定され、寒暖が織りなす作用や時間をあらわしている。
自然に手を加えない温度、常温。
気候や風土に寄り添って、人は「私」という温度を確認しているのかもしれない。
目覚める朝、今日はまた今日という日の温もりを備えている。


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